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シンガポールの喫煙事情 [旅]

シンガポールと言えば、法律の非常に厳しい国として有名です。
ゴミのポイ捨ては言うに及ばず、なんと水洗トイレを流さないと罰金になるという、
ネタのような法律まであります。

ですから、私のような喫煙者にとってこれはそうとう面倒な国だと思い、
覚悟を決めて入国したのですが、実態は想像とまったく異なっていました。

結論から先に言えば、シンガポールが喫煙に厳しいのは間違いありません。
ただ、日本で見られるようなヒステリックな規制ではなく、
非常にわかりやすく、納得のいく形での規制をしているという印象です。

シンガポールで禁煙を義務付けられているのは
・エアコンの効いた室内(個人宅やホテルの部屋は除く)
・公共施設
・タクシーを含む交通機関内
だいたいこんなところです。

一般的に言って、室内は禁煙、屋外は喫煙OK、と思っていれば間違いないと思います。
レストランやバーでも、たいていは屋外にテラス席があって、喫煙することが出来ます。
屋内と屋外で完全分煙しているということです。
ですから、喫煙室というものは、空港などでしか見かけませんでした。

興味深いのは、路上喫煙はまったく規制されていないことです。
地元の人間も、普通に吸っています。
ただし、ポイ捨ては見かけませんでしたし、もしすれば重い罰金が課せられます。

そのかわり、ちょっと大きな交差点には、必ず灰皿とゴミ箱が用意されており、
よほどマナーの欠如した人間でなければ、ポイ捨てしないで済む環境にあります。
まったくその辺の工夫をせずに、罰のほうだけ制定する日本の自治体とは大違いです。

考え方はいろいろあるでしょうが、
私は屋外での受動喫煙は、吸うそばから大気中に拡散するのですから、
よほどの人ごみでない限り、無視できるほどの害しかないと考えています。

もちろん、ポイ捨てやタバコの火による傷害など、規制される理由は他にもあるわけですから、
東京都中央区のように、路上であっても、灰皿のある場所で立ち止まって吸うのはOKだが、
人ごみの中での喫煙や、歩行喫煙は不可だという規制は納得いくのですが、
千代田区スタイルの全面規制は、科学的根拠に欠けるヒステリーでしかないと思っています。

したがって、シンガポールの規制は、私の考えでは非常に理にかなったものだと思います。
密閉空間である屋内を完全禁煙にするかわり、屋外を喫煙場所として残すほうが、
トータルで考えれば受動喫煙の害は少なくなると思うのですが。
健康増進法も、今のような中途半端な法律でなく、
ここまで踏み込んでもらったほうが、いっそすっきりします。

ちなみに、タバコの価格は1箱700円程度と高価ですが、
灰皿の設置費用といった、喫煙の社会的コストもまかなっていると考えれば、
これもやむを得ないと思います。
なお、タバコの国外からの持ち込みには免税枠が無く、100%課税です。
私も申告してみましたが、40本(2箱)で15シンガポールドル(1000円程度)でした。


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